岡山大学に、
全く新しい講義が誕生

講義では、独自に開発した
教育コンテンツを使用

その名も…

言の葉の探究者たち

物語というたった一つの言葉が、

人間を恨む怪物によって奪われた。

この言葉を、人間は取り戻さなければいけない。

明日を願い、

昨日を抱きしめ、

今日を生きるために。

言の葉の探求者たちとは

 「言の葉の探究者たち」は思考力と対話力のトレーニングを、テーブルトーク・ロール・プレイング・ゲーム(TRPG)というアナログゲームのシステムを利用して行う、オリジナル教育コンテンツです。
 このTRPGを利用して講義を実施します。

TRPGとは

 TRPGは「プレイヤー(参加者)が物語のキャラクターを自身で創作し、そのキャラクターになりきって、コンピュータ(A.I.)ではなく、ゲームマスターと呼ばれる、ファシリテーターの進行とプレイヤー同士の対話によって物語の世界を遊ぶ」テーブルゲームで、机を囲んだプレイヤーたちが、会話を重ねながらロールプレイング(Role-playing/役割・演技)するアナログゲームです。
 ゲームの中で起こる様々なトラブルやアクシデントに、どんなアクション(判断)をし、その判断がどんな結果をもたらすかは、プレイヤーがダイス(サイコロ)を振ることで決定され、この繰り返しによって物語が進行します。

プロジェクトについて

 本プロジェクトは、コロナ禍をキッカケに始動し、「対話力」と「探究力」をトレーニングすることを目的に開発されました。
 開発にあたっては、(公財)福武教育文化振興財団と岡山市の「学生イノベーションチャレンジ推進プロジェクト」に助成を頂き、2020年度〜2021年度に開発・検証を行いました。
 2022年度は、(一財)三菱みらい育成財団の「21世紀型教養教育プログラム」に採択され、岡山大学において教養教育科目として開講しました。
 2023年度も、引き続き(一財)三菱みらい育成財団の「21世紀型教養教育プログラム」の助成のもと、2022年度のフィードバックから改良を加えて、岡山大学の教養科目として開講します。

カリキュラム

 本講義では「ナラティブメイカー」と「メディエーター」の2つのカリキュラムが用意されています。

1学期 2学期 3学期 4学期
ナラティブメイカー アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 1 アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 2 アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 3 アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 4
メディエーター テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 1 テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 2

ナラティブメイカー

 「ナラティブメイカー」のカリキュラムは2つの講義から構成されています。 最初は1学期に開講される「アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 1」 または、3学期に開講される「アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 3」を受講し、ゲームの世界観への理解を深めてキャラクターを作成します。 その後、2学期または4学期に開講される「アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 2」 または、「アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 4」を受講し、実際にゲームの進行を体験します。

 このカリキュラムでは、TRPG「言の葉の探究者たち」を探求者(ナラティブメイカー)として体験します。ナラティブメイカーはメディエーターの進行のもと、ゲームの物語の中の登場人物(キャラクター)になりきり、自分ではない他者としての人格や特徴、境遇を持つキャラクターの取りうる言動を想像し、その言動を実際のアクションとしてゲームの物語に反映させます。
 このようにして、ナラティブメイカーは他のナラティブメイカーとの対話を重ねながら、物語の世界を探索し、物語の背景(社会課題)を探求することになります。

 この過程で、物語やその世界観を理解する力や批判的思考力、コミュニケーション力、多様性への理解などの能力を育成するカリキュラムとなっています。

 1学期と3学期、2学期と4学期の講義内容は同じとなっていますので同時履修はできません。 以下の表にあるように受講パターン①〜③のように受講してください。 (なお、1学期または3学期の講義のみ受講することも可能です)

1学期 2学期 3学期 4学期
受講
パターン①
アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 1 アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 2
受講
パターン②
アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 3 アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 4
受講
パターン③
アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 1 アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 4

メディエーター

 「メディエーター」のカリキュラムは、3学期に開講される「テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 1」と、 4学期に開講される「テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 2」を受講していただきます。

 このカリキュラムでは、TRPG「言の葉の探究者たち」の進行役であるメディエーターの育成を目指します。この役割は通常のTRPGにおいてゲームマスター(GM)と呼ばれ、シナリオによって提示された物語内の状況をナラティブメイカーに説明したり、ルールやダイスを使ってナラティブメイカーの行動の成否を判定し、そのアクションに対する反応(リアクション)やアクシデントをナラティブメイカーに提示したりすることでゲームの進行を管理します。
 TRPG「言の葉の探究者たち」ではこのような通常のGMの役割に加えて、ルールやシナリオに組み込まれた現代社会の課題を知り、物語の背景(社会課題)を意識しながらゲームを進行する役割があります。そのため、TRPG「言の葉の探究者たち」では物語の進行役を、物語とナラティブメイカーのメディエーター(仲介役)と呼びます。

 これらの役割について考える過程で、物語(ナラティブ)を紡いでいく(デザインする)力を養います。そのために、メディエーターの講義は、物語やその世界観を理解する力、クリエイティビティ、批判的思考力、コミュニケーション力 などの能力を育成するカリキュラムとなっています。

 本カリキュラムでは、メディエーターとして実際にゲームを進行する際に必要な視点や考え方を、実際のメディエーターがゲームを進行する様子やその際に投げかける問いについて議論しながら学ぶものです。

 本講義は、1学期に開講される「アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 1」 または、3学期に開講される「アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 3」を受講した方も受講可能です。 以下の表にあるように受講パターン①〜③のように受講してください。 (なお、3学期の「テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 1」のみ受講することも可能です)

1学期 2学期 3学期 4学期
受講
パターン①
アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 1 アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 2 テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 1 テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 2
受講
パターン②
アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 1 テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 1 テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 2
受講
パターン③
テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 1 テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 2

講義について

*シラバス・履修登録については、下記「 mouseシラバスはこちら」のリンクからご確認ください

①アート思考とナラティブデザインを
ベースにしたコミュニケーション論 1

1学期 隔週土曜日10〜15時
対面 + オンデマンド
(2単位 / 現代と社会)

 この講義は、メディエーターの進行で、TRPG「言の葉の探究者たち」を探求者(ナラティブメイカー)として体験します。 1学期は、ゲームに参加するために必要な、ゲームの世界観への理解を深め、皆さんがゲームに参加する上で必要な「オリジナルキャラクター」を創作して頂くことになります。

  • 「③アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 3」との同時受講は不可
  • 「②アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 2」を受講せず、本講義のみ受講することも可能

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②アート思考とナラティブデザインを
ベースにしたコミュニケーション論 2

2学期 隔週土曜日10〜15時
対面 + オンデマンド
(2単位 / 現代と社会)

 この講義は、メディエーターの進行で、TRPG「言の葉の探究者たち」を探求者(ナラティブメイカー)として体験します。 2学期では、1学期に作成した「オリジナルキャラクター」を使用してのゲームの進行となります。

  • 「④アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 4」との同時受講は不可
  • 「①アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 1」を受講した方のみ受講可能

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③アート思考とナラティブデザインを
ベースにしたコミュニケーション論 3

3学期 隔週土曜日10〜15時
対面 + オンデマンド
(2単位 / 現代と社会)

 本授業は1学期開講の「アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論1」と同様の内容を、1学期の受講人数を制限したため、改めて開講するものです。従って、1学期開講の「アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論」受講生の重複履修はできません。
 この講義は、メディエーターの進行で、TRPG「言の葉の探究者たち」を探求者(ナラティブメイカー)として体験します。 3学期は、ゲームに参加するために必要な、ゲームの世界観への理解を深め、皆さんがゲームに参加する上で必要な「オリジナルキャラクター」を創作して頂くことになります。

  • 「①アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 1」との同時受講は不可
  • 「④アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 4」を受講せず、本講義のみ受講することも可能

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④アート思考とナラティブデザインを
ベースにしたコミュニケーション論 4

4学期 隔週土曜日10〜15時
対面 + オンデマンド
(2単位 / 現代と社会)

 本授業は2学期開講の「アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論2」と同様の内容を、2学期の受講人数を制限したため、改めて開講するものです。従って、2学期開講の「アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論2」受講生の重複履修はできません。
 この講義は、メディエーターの進行で、TRPG「言の葉の探究者たち」を探求者(ナラティブメイカー)として体験します。 4学期では、1学期または3学期に作成した「オリジナルキャラクター」を使用してのゲームの進行となります。

  • 「②アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 2」との同時受講は不可
  • 「①アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 1」または「③アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 3」を受講した方のみ受講可能

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⑤テーブル・ロール・プレイング・ゲームを
通して学ぶ物語の作法 1

3学期 隔週土曜日10〜15時
対面 + オンデマンド
(2単位 / 現代と社会)

 この講義では、TRPG「言の葉の探究者たち」の進行役であるメディエーターに必要な視点や考え方を学びます。
 受講生の皆さんは、メディエーターとなるために、グループワークを通して、ゲームの物語を読んでその物語の世界観について考えたり、 対話について考えたり、ゲームにおけるメディエーターとしての立ち振る舞いやリテラシーを学んだりします。

  • 「③アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 3」との同時受講は不可
  • 「①アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 1」「②アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 2」の受講者も受講可能
  • 「⑥テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 2」を受講せず、本講義のみ受講することも可能

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⑥テーブル・ロール・プレイング・ゲームを
通して学ぶ物語の作法 2

4学期 隔週土曜日10〜15時
対面 + オンデマンド
(2単位 / 現代と社会)

 この講義では、TRPG「言の葉の探究者たち」の進行役であるメディエーターに必要な視点や考え方を学びます。
 受講生の皆さんは、実際にメディエーターがゲームの進行を行う様子や、進行中の問いかけについて考える中で、 メディエーターとしての考え方を学びます。

  • 「④アート思考とナラティブデザインをベースにしたコミュニケーション論 4」との同時受講は不可
  • 「⑤テーブル・ロール・プレイング・ゲームを通して学ぶ物語の作法 1」を受講した方のみ受講可能

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〜履修システムの都合上、①〜⑥の講義は全て集中講義の欄から履修登録を行なってください〜

履修登録の方法はこちらを参照

クレジット

企画・提供

岡山大学大学院教育学研究科
国吉康雄記念・美術教育研究と
地域創生寄付講座
クリエイティブゲーム振興会

助成

(一財)三菱みらい育成財団 
2022〜2024年度 
「21世紀型教養教育プログラム」
岡山市 2021年度 
岡山市学生イノベーション
チャレンジ推進プロジェクト
(公財)福武教育文化振興財団 
2020年度 教育文化活動助成
(コロナ禍のため2021年度に延長)